零細企業・中小企業経営者が見落とす財務のポイント

財務状況の悪化=売上の減少と思われている経営者の方は多いのではないでしょうか。

確かに売上が悪ければ財務状況は悪化します。ただし、会社経営の財務は投資と回収の仕組みで成り立っており、
財務戦略はその認識のもとでなければ、優れた財務計画をたてる事ができません。

銀行からの融資で売上高を高くするというような安易な考えであっては決していけません。財務=売上という考えは財務戦略とはいえず、売上は商品や経営の戦略のもと伸びていく領域なので、その部分はきちんと切り離して考えるようにしましょう。

戦略的な財務戦略とは?

財務戦略は資金の調達と運用に基づいて考えなければなりません。

売上はどれだけ上がっても利益が出ていなければ、運用にはならないので、売上を上げる事と同時に仕入れ・オペレーション等のコストの部分を下げる事も同時に考えていきましょう。

売上を上げる事は大事なことですが、会社経営には利益をあげる事が本当に大事な事だと認識していなければなりません。利益があれば、その利益で投資や拡大を考える事もできるので、売上が自ずと上がっていくようになります。

低い利率での資金調達、そしてその資金を活用して利益を生み出す財務体質にする事を目指していきましょう。

財務戦略の目的とは?

財務戦略の目的は何でしょうか?これを明確にしておかなけれ優れた財務戦略をたてる事はできません。

財務戦略の目的とはその会社にとっての最適な資本構成を実現する為に様々な事を計画的かつ、クリーンにしていく事です。
資金調達は銀行からの借入による他本資本、株式発行等の自己資本があります。株式発行により、株主に払うコストは銀行で借入する金利より一般的には高くなるので、覚えておきましょう。自己資本と他人資本を最適に組み合わせて、バランスのよい構成を実現させましょう。

事業戦略があり、その計画の為に財務的な決定をしてく流れが大事です。経営には事業リスクもつきものです。そのリスクも認識した上での財務戦略を練っていくべきです。

優れた財務戦略により、様々な事をリスクヘッジする事ができますので、そこは計画的に組み立てる事が重要です。景気や為替のリスクなど、どうする事も出来ないような状況であっても、基盤のある財務体質によって、そのリスクさえコントロールが可能となります。だからこそ、会社経営にとって、財務体質改善は本当に大事な事なのです。